男性の育休義務化や男性産休制度の導入に関しても現実的なものになってきており、男性も積極的に育児に参加できるようになってきました。
そこで今回は、男性の育休義務化はいつから始まるのか。男性が育休を取得するメリットとデメリットについてご紹介いたします。
男性の育休はいつから義務化されるの?
男女ともに、現行の法律では子供が1歳を迎える前日まで取得できる育休制度ですが、近い将来男性の育休取得が義務化されます。
朝日新聞が2020年12月11日に報じたニュース記事では、厚生労働省が男性の育休取得を進めるために、育休取得を義務付ける方針を固めたとあります。
また、男性の育休が義務化されるのと同時に、子供が生後8週間までなら2週間前までの申請で取得することができる「男性産休」も新設します。
現行では、男性も女性と同じく出産予定日から子供が1歳になる前日まで育休が取得できるのとは別に、夫婦共に育休が取得できる「パパ・ママ育休プラス」制度があります。
パパ・ママ育休プラスでは、通常子供が1歳の誕生日を迎える前日までの育休期間が、1歳2ヶ月まで延長されます。
パパ・ママ育休プラスは一定の条件を満たすことで取得できますが、取得後の育児休業給付金も通常通り受け取ることができます。
男性が育休を取るメリットとデメリット
男性の育休取得率は年々上昇しており、2019年度では7.48%と過去最高でした。
少しずつですが、男性が女性と同じく育休を取得しやすい社会になりつつあり、企業によって男性社員が育休を取ることを推奨しているところもあります。
また男性の意識も変わりつつあり、ユーキャンが全国の男性ビジネスマンを対象に「男性の育児休暇取得に関するアンケート調査」では、過去に育休を取得した男性の83.9%が「もう一度取得したい」と回答しています。
このような背景から、ここからは育休を取得するメリットとデメリットについてご紹介いたします。
男性が育休を取るメリット
- 夫婦でたくさんの時間を持てる
- 子供の成長を間近で見ることができる
- 育児に関わることで、父親の実感を早くに持つことができる
- 妻の子育て負担を軽減できる
- 家族関係が良くなる
- 育休後も育児に積極的になれる
育休を取得した男性は、妻と赤ちゃんが退院してきてから長い時間一緒に過ごすことができます。
育児で大変な面も、そうでない面も夫婦で共有して、育児の大変さを体感することができるので、「協力しないと大変」と知ることができ、育児に対して積極的になることができます。
育児に対して積極的になると、妻の子育て負担が軽減するので、夫婦関係や家族関係が良くなる傾向になります。
男性が育休を取るデメリット
- 収入が減る
- 同僚への負担が増える
- 長期間会社を休むことで情報が共有されずに復職後戸惑うことが多くなる
- 育休を取得することで嫌がらせを受ける場合がある
男性が育休を取得しづらいと感じる多くが、仕事関係です。
例えば引き継ぎを行う同僚への負担や、出世に響くのではないかという懸念、復職後に嫌がらせを受ける場合もあります。
男性が育休を取得することが多くなりつつある現代でも、会社の考え方によっては「男が育児をするなんて」と考える場合も少なくありません。
簡単に育休を取得させてもらいない場合は、男性の育休が法律で認められている制度であることを会社に伝えるところから始める必要があります。
まとめ
男性の育休が義務化されるのがいつからかまだ正式に決まっていませんが、厚生労働省はすでに方針を固めており、男性の育休取得義務化にあわせて男性産休制度も導入する予定です。
近い将来、妻が出産を控えたら、あるいは出産したら男性も長期間仕事を休んで育児に参加できる時代になります。
男性が育休を取得するメリットは、家族と過ごす時間を持つことができることが大きいです。
育児に積極的に参加するようになることで、子育ての大変さを体感することができるため、育休期間終了後も育児に積極的になります。
素晴らしいメリットの一方で、現実的なデメリットがあります。
引き継ぎを行う同僚への負担や、出世に影響する可能性があるという懸念、復職後に嫌がらせを受ける可能性があるなど、日本ならではの現実的な問題があります。
また会社の考え方次第では男性の育休そのものを認めていない場合もあるので、この場合は男性の育休取得が法律で認められていることを最初から説明する必要があります。
このようなメリットやデメリットがありますが、男性の育休取得は素晴らしいことです。
ぜひこれからお父さんになる男性の方は、育休取得を検討してみてはいかがでしょうか。
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